おでかけ
犬と飛行機 ANA・JAL比較2026|料金・短頭種・夏の預け制限
犬と飛行機に乗るなら、航空会社選びが先です。ANA・JAL・スターフライヤー・ソラシドエア・AIRDO・スカイマークの6社を、料金・ケージ貸出・締切時刻・短頭種の夏季お預かり中止まで、公式ページの原文で比較しました。

「来月、実家に帰るんだけど、うちの子も飛行機に乗せられるのかな」
そう思って調べ始めると、たいてい30分後には混乱しています。会社ごとに料金が違う。ケージのサイズも違う。しかも「夏は預かれない犬種があります」と書いてある。うちの子、それに入ってる?
結論から言うと、犬と飛行機で最初に決めるのは「行き先」ではなく「航空会社」です。 理由は3つ。①短頭犬種(鼻がぺちゃっとした犬。パグやフレンチ・ブルドッグなど)は5〜10月に預けられない会社が多い、②スカイマークのように犬種で通年お断りしている会社がある、③使えるケージの上限サイズが会社ごとに違うので、中型犬以上は乗れる会社が絞られる。
この記事では、国内線6社の公式ページを開いて、料金・ケージ・締切・短頭種の扱いを1枚の表にしました。2026年9月7日時点の内容です。条件は変わるので、最後は各社の公式ページで確認してください。
この記事の目次
- 時間がない人へ。条件別の結論 🐾
- 国内線6社の比較表|料金・ケージ・短頭種
- 1位 ANA|料金が一律で、いちばん計算しやすい
- 2位 JAL|事前に払えば最安クラス。ただし調べにくい
- 3位 スターフライヤー|隣の席に乗せられる、数少ない選択肢
- 4位 ソラシドエア/5位 AIRDO|路線が合うなら、条件はほぼ同じ
- 6位 スカイマーク|短吻種は通年お断り。ここが決定的な違い
- 夏の「お預かり中止」を、カレンダーで見る 🗓
- 一次情報:13犬種リストの原文と、法令が求めていること 📋
- 「短頭犬種」に含まれるのは、この13犬種
- 見落としやすい「ミニチュア」の注記
- 「手荷物」と「貨物」は別物です
- 日本には、短頭種がどのくらいいるのか
- 法令はどう言っているか
- ケージ(クレート)は借りる?買う?
- 当日の流れと、つまずきやすいところ 🏥
- よくある質問
- この記事のまとめ
時間がない人へ。条件別の結論 🐾
拾い読み前提で、先に答えを出します。
- 小型犬(短頭種ではない)を、いちばん安く運びたい → JAL。事前支払いなら5,500円から。当日空港だと7,700円なので、その差2,200円は事前に払うだけで浮きます
- 路線が多く、ケージも大きいサイズまで借りたい → ANA。全路線6,600円(一部路線4,400円)、貸出ケージはLLサイズまで
- 隣の席に乗せたい → スターフライヤーの「FLY WITH PET!」。1区間50,000円。日本の航空会社では珍しい客室同乗サービスです
- パグ・フレンチ・ブルドッグなど短頭種で、夏に移動したい → どの会社も厳しいです。ANA・スターフライヤー・ソラシドエア・AIRDOは5月1日〜10月31日がお預かり中止。スカイマークは通年でお断り。11月〜4月に予定をずらせないか、まず考えてみてください
見落としやすいのは、この最後の項目です。「夏だけ」ではなく、5月から10月という半年間なんです。ゴールデンウィークも夏休みもシルバーウィークも、まるごと入っています。
選び方の基準
今回の選定基準は次の5つです。すべて各社の公式ページに書かれている内容だけで判断していて、広告や報酬額は関係ありません。
| 基準 | 見たところ | なぜ大事か |
|---|---|---|
| ① 犬種の線引き | 通年お断りの犬種があるか | 該当すると、その会社は最初から選べない |
| ② 夏季制限の期間 | 何月何日から何月何日までか | 旅行の日程が組めるかが決まる |
| ③ 料金の分かりやすさ | 路線別か一律か、事前割引はあるか | 往復・家族分だと差が積み上がる |
| ④ ケージ貸出の上限サイズ | LL/XLまであるか | 中型犬以上が乗れるかが決まる |
| ⑤ 当日の手続きのしやすさ | 締切時刻、同意書の事前入手 | 遅れると乗れない。時間が読めるかは重要 |
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この順番で見ています。①と②を先に置いたのは、料金がいくら安くても、うちの子が対象外なら意味がないからです。
そして大前提として、1位が全員にとっての正解ではありません。 北海道路線ならAIRDO、九州・沖縄ならソラシドエアのほうが便が取りやすいことは普通にあります。
国内線6社の比較表|料金・ケージ・短頭種
まず全体を1枚で。金額はすべて片道・ケージ1個あたり、税込です(2026年9月7日時点)。
| 航空会社 | 料金(片道1ケージ) | 貸出ケージ | 短頭種の扱い | 客室同乗 | 当日の締切 |
|---|---|---|---|---|---|
| ANA | 6,600円(一部路線4,400円) | S/M/L/LL | 13犬種を5/1〜10/31お預かり中止 | なし | 公式で要確認 |
| JAL | 5,500〜7,700円(事前支払いで割引) | S/M/L/XL | 犬種名を挙げた通年不可の記載はなし。夏季は輸送の時期・時間に留意との案内 | なし | 出発40分前 |
| スターフライヤー | 6,600円 | S/M/L | 13犬種を5/1〜10/31お預かり中止 | あり(50,000円) | 公式で要確認 |
| ソラシドエア | 6,600円(沖縄(那覇)-石垣線4,400円) | S/M/L/LL | 13犬種を5/1〜10/31お預かり中止 | なし | 公式で要確認 |
| AIRDO | 6,600円 | S/M/L/LL | 13犬種を5/1〜10/31お預かり中止 | なし | 出発30分前 |
| スカイマーク | 7,000円(鹿児島⇔奄美大島、那覇⇔宮古は5,000円) | 小・中・大(無料) | 短吻種は通年お断り | なし | 出発40分前 |
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往復で考えると、6,600円は13,200円。犬1匹に、大人の新幹線代くらいが乗ります。JALの事前支払い5,500円なら往復11,000円。差は2,200円。ランチ2回ぶんくらいですが、事前にクリックするだけで浮くお金です。
1位 ANA|料金が一律で、いちばん計算しやすい
👍 向いている犬・飼い主
短頭種ではない小型〜中型犬。全国のいろいろな路線を使う人。料金を1回で覚えたい人。
ANAの公式ページには、料金がこう書かれています。
国内全路線 税込6,600円(一部路線は 税込4,400円)
一部路線というのは、北海道内路線、東京(羽田)=八丈島、福岡=対馬/五島福江/宮崎、沖縄(那覇)=宮古/石垣/沖永良部/奄美、鹿児島=種子島/屋久島ほか、といった離島・近距離路線です(ANA公式)。
貸出ケージはS(40×55×40cm)、M(46×66×50cm)、L(55×80×60cm)、LL(65×95×70cm)の4サイズ。LLがあるので、中型犬でも選択肢に入ります。
📝 選ぶ前に知っておきたいこと
短頭犬種のお預かり中止が5月1日〜10月31日。半年間です。また、JALのような事前支払いの割引設定はないので、往復で数千円を詰めたい人にはそこが物足りないかもしれません。
2位 JAL|事前に払えば最安クラス。ただし調べにくい
👍 向いている犬・飼い主
料金を抑えたい人。XLサイズのクレートが要る大きめの子。
JALの「ペット料金のご案内」ページには、路線と搭乗時期ごとの表があります。2026年3月29日〜10月24日搭乗分の例で見ると、東京=大阪/福岡/札幌/沖縄(那覇)などは7,700円(当日空港)/5,500円(事前支払い)。大阪=但馬/隠岐などの近距離路線は5,500円(当日空港)/3,500円(事前支払い)でした。
「ペットとおでかけサービス」のページ側には、料金の幅が「ペットクレート1個1区間当たり 5,500円~7,700円」とまとめられています。
クレートはIATA(国際航空運送協会)基準に沿ったものが条件で、ソフトクレートや折り畳み式は使えません。 貸出はS/M/L/XLの4サイズ。チェックインは出発の40分前までです。
短頭種についてはこう書かれています。
暑さに弱い子犬、高齢犬、短頭犬種については、輸送の時期・時間を十分にご留意ください。
ネット上には「JALはブルドッグとフレンチ・ブルドッグを通年お断り」という記述が多く見つかります。ただ、旅客向けの「ペットとおでかけサービス」のページには、犬種名を挙げた通年不可の記載はありません。これは「手荷物(旅客)」と「貨物(JALCARGO)」で規定が別物なことが関係しています。
📝 選ぶ前に知っておきたいこと
料金が路線と搭乗時期で変わるため、一律の他社に比べて金額を把握するのにひと手間かかります。短頭種の扱いも旅客と貨物で規定が分かれていて分かりにくいところ。フレンチ・ブルドッグやパグと暮らしている方は、予約前にJALに直接電話で確認してください。
3位 スターフライヤー|隣の席に乗せられる、数少ない選択肢
👍 向いている犬・飼い主
貨物室に預けるのがどうしても心配な人。羽田=北九州・福岡・関西・山口宇部・名古屋などスターフライヤーの路線で移動する人。
スターフライヤーには2つの選び方があります。
① 貨物室に預ける:国内線全路線1区間1ケージあたり6,600円。貸出ケージはS(41×53×38cm)、M(51×69×47.5cm)、L(61×91×66cm)の3サイズ。
② 客室に同乗させる「FLY WITH PET!」:1区間50,000円。公式ページから引くと、
当該便1便につき2匹です。
対象は小型の犬と猫。ケージは高さ75cm×横幅43cm×長さ55cm以内で、ペットが立ち上がって横たわれる余裕が求められます。予約期限は搭乗日の2日前まで、支払いはクレジットカードのみ(当日空港では払えません)。機内では指定の窓側座席の上にケージを置いてシートベルトで固定し、飼い主は隣に座ります。犬は狂犬病と混合ワクチン3種以上の接種証明が要り、ペット用おむつの着用も条件です。機内でケージから出すことはできません。
50,000円をどう見るか。片道で考えると、都内から福岡までペットタクシーを手配するのと同じかそれ以上の金額です。ただし「貨物室に預けるのが不安で、これまで飛行機を諦めていた」人にとっては、選択肢が1つ増えた意味は大きいと思います。
📝 選ぶ前に知っておきたいこと
路線が限られること。金額が高いこと。そして1便2匹までなので、繁忙期は取りにくいこと。
4位 ソラシドエア/5位 AIRDO|路線が合うなら、条件はほぼ同じ
この2社は、料金も短頭種の線引きも大手とほぼ同じです。使う路線が合うかどうかで決まります。
ソラシドエア(羽田・中部・神戸と九州・沖縄を結ぶ路線が中心)
- 料金:下記以外の路線6,600円/沖縄(那覇)-石垣線4,400円。公式には「料金は1ケージあたり・ペットケージ貸出代を含んでおります。(1個/区間あたり・税込)」とあります
- 貸出ケージ:S・M・L・LLの4サイズ(40×55×40cm〜65×95×70cm)
- 預けられる動物:犬、猫、うさぎ、ハムスター、ハリネズミ、フェレット、小鳥(猛禽類除く)
- 到着時は「係員がペットをお運びし、直接手渡しでお客様のもとへお返し」する運用
AIRDO(羽田・中部・関西と北海道を結ぶ路線が中心)
- 料金:6,600円(税込)。2024年10月27日搭乗分から改定されています
- 貸出ケージ:S(40×55×40cm)、M(50×70×55cm)、L(55×80×60cm)、LL(65×95×70cm)。LLを使いたい場合は事前に予約・案内センターへ連絡
- 締切:「出発時刻の30分前までにお預けください」
📝 選ぶ前に知っておきたいこと
どちらも路線が地域に寄っています。逆に言えば、北海道や九州・沖縄への移動なら、便数と時間帯の選択肢で大手より使いやすい場面があります。
楽天市場「航空機 ペットクレート」の売れ筋(2026-10-12時点・PR)。価格は変わります。
6位 スカイマーク|短吻種は通年お断り。ここが決定的な違い
👍 向いている犬・飼い主
短頭種ではない小〜中型犬で、スカイマークの路線が便利な人。
料金は鹿児島⇔奄美大島線と那覇⇔宮古(下地島)線が5,000円、その他の路線が7,000円。貸出ケージは小・中・大の3種類で無料ですが、数に限りがあります。締切は出発時刻の40分前。
そして、ここが他社と決定的に違います。公式ページにはこう書かれています。
パグやシーズー、ボストン・テリアなど短吻種犬のお預かりをお断りしております
期間限定ではありません。通年です。 つまり真冬でも、パグやシーズーはスカイマークの貨物室には乗れません。
さらにケージサイズの上限が51cm×69cm×48cmまで。ペットとケージの合計32kgまで。この枠に入らない大型犬は預けられない、と明記されています。
📝 選ぶ前に知っておきたいこと
いま挙げたそのものです。短頭種と大型犬にとっては、最初から候補外になります。運賃の安さで選んだ結果、空港で預けられないと分かるのが一番つらいので、犬種の条件だけは予約前に見てください。
夏の「お預かり中止」を、カレンダーで見る 🗓
言葉で読むと分かりにくいので、帯にしました。
見てのとおり、11月〜4月の6か月しか窓が開いていません。 帰省でも旅行でも、短頭種と暮らしているなら「冬に飛ぶ」が現実的な計画になります。
夏に移動したい場合の代替は、新幹線(クレートに入れて手回り品として持ち込める区間があります)、ペットタクシー、車での移動、そして自宅でのペットシッターです。どれも一長一短なので、費用と移動時間で比べてみてください。
一次情報:13犬種リストの原文と、法令が求めていること 📋
「短頭犬種」に含まれるのは、この13犬種
ANAの公式ページには、こう書かれています。
毎年5月1日~10月31日の夏季期間は、他の犬種と比較して高温に弱く、熱中症や呼吸困難を引き起こす恐れのある「短頭犬種」のお預かりを中止させていただいております。
そして対象犬種が並んでいます。
ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、ボクサー、シーズー、ボストン・テリア、ブル・テリア、キングチャールズ・スパニエル、チベタン・スパニエル、ブリュッセル・グリフォン、チャウチャウ、パグ、チン、ペキニーズ
ソラシドエアとAIRDOの公式ページにも、同じ13犬種が同じ期間で並んでいます。スターフライヤーも「13犬種」と記載しています。つまり業界でほぼ共通の線引きが使われている、と読めます。
意外に思う名前が2つ入っています。ブル・テリアとチャウチャウです。どちらも「鼻ぺちゃ」のイメージとは少し違いますが、リストに入っています。逆に、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとよく混同される「キングチャールズ・スパニエル」は別犬種です。血統書の犬種名を確認しておくと確実です。
見落としやすい「ミニチュア」の注記
ANA Cargoの告知にはこう書かれています。
※2020年度からは、上記犬種に「ミニチュア」がつく場合についても、受託停止とさせていただきます。(例 ミニチュアブルドック、ミニチュアブル・テリアなど)
「うちはミニチュアだから小さいし大丈夫だろう」は通りません。ここは間違えやすいポイントです。
理由も、ANA Cargoの告知に書かれています。短頭犬種は他の犬種と比較して「高温多湿に弱く気道が狭いため、高温の環境下において、体調に支障をきたす恐れがある」と、獣医師などの専門家から指摘されている、という趣旨の記載です。
「手荷物」と「貨物」は別物です
ここが一番ややこしいところなので、図にしました。
ANA Cargoの国内向けページを見ると、貨物のほうは条件がさらに細かいです。事前のweb予約またはリクエストが必要で、受託・手続きの締め切りは出発時刻の90分前、手続きの所要時間は20〜30分。健康状態についても、食欲がない・元気がない・妊娠中・生後8週間以内・心臓疾患や呼吸器疾患がある場合は輸送できない、と書かれています。
輸送容器(クレート)の条件も具体的で、「変形、破損しない物で、中の動物の重さに耐えられる容器」「方向転換でき、横になれるスペース確保」「最低3方向に通気口」「施錠等で不用意に開かないよう」といった記載があります。
貨物で犬を送る予定がある方は、JALCARGOに直接問い合わせるのが確実です。
日本には、短頭種がどのくらいいるのか
ジャパンケネルクラブ(JKC)が公表している2025年1〜12月の犬種別犬籍登録頭数を見ると、規模感が分かります。総登録頭数は302,530頭、141犬種でした。
| 順位 | 犬種 | 頭数 |
|---|---|---|
| 1 | プードル | 69,342 |
| 2 | チワワ | 46,221 |
| 3 | ダックスフンド | 30,615 |
| 4 | ポメラニアン | 22,853 |
| 5 | ミニチュア・シュナウザー | 15,268 |
| 6 | マルチーズ | 9,960 |
| 7 | フレンチ・ブルドッグ | 9,578 |
| 8 | ヨークシャー・テリア | 8,086 |
| 9 | ビション・フリーゼ | 8,037 |
| 10 | シー・ズー | 7,930 |
| 11 | ゴールデン・レトリーバー | 7,472 |
| 12 | パグ | 4,928 |
| 13 | ウェルシュ・コーギー・ペンブローク | 4,665 |
| 14 | ボーダー・コリー | 4,640 |
| 15 | ペキニーズ | 4,284 |
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太字が、航空会社の13犬種リストに載っている犬種です。上位15犬種のうち4犬種。フレンチ・ブルドッグ、シー・ズー、パグ、ペキニーズの2025年の登録数を足すと26,720頭。この年に血統登録された犬の、およそ11頭に1頭が「夏は飛行機に預けられない犬」ということになります。
「うちの子だけ特別に厳しい条件を課されている」ように感じるかもしれませんが、そうではありません。同じ悩みを抱えている家庭が、毎年2万数千頭ぶん新しく増えている計算です。
法令はどう言っているか
航空会社の規定の背景として、環境省の告示「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」(平成14年環境省告示第37号/最終改正 平成25年環境省告示第82号)の第3の5「動物の輸送」を引きます。原文はこうです。
所有者等は、家庭動物等の輸送に当たっては、次の事項に留意し、動物の健康及び安全の確保並びに動物による事故の防止に努めること。 (1)家庭動物等の疲労及び苦痛をできるだけ小さくするため、なるべく短い時間による輸送方法を選択するとともに、輸送時においては必要に応じ適切な休憩時間を確保すること。 (2)家庭動物等の種類、性別、性質等を考慮して、適切に区分して輸送する方法をとるとともに、輸送に用いる容器等は、動物の安全の確保及び動物の逸走を防止するために必要な規模及び構造のものを選定すること。 (3)輸送中の家庭動物等に適切な間隔で給餌及び給水するとともに、適切な温度、湿度等の管理、適切な換気の実施等に留意すること。
読んでみると、航空会社のクレート要件(方向転換できる広さ、通気口、施錠、給水器)や「なるべく短い時間で」という考え方が、そのままこの基準の言い換えになっていることが分かります。規定は航空会社が勝手に決めた不便ではなく、この基準を空の上で実装したもの、という理解でいると納得しやすいと思います。
なお、これはあくまで「努めること」という努力義務の基準です。うちの子が飛行機に耐えられる状態かどうかの判断は、この基準では決まりません。持病がある子、シニアの子、以前の移動で体調を崩したことがある子は、予約の前にかかりつけの獣医師に相談してください。
ケージ(クレート)は借りる?買う?
各社とも無料または料金込みで貸出があるので、年に1回の移動なら借りるので足りることが多いです。ただし、貸出には数の限りがあります。
借りるほうが向いている人
- 移動が年1回程度
- 小型犬でS・Mサイズに収まる
- 保管場所がない
買うほうが向いている人
- 帰省などで年に何度も乗る
- LL/XLサイズが要る(数が少なく、事前連絡が求められる会社があります)
- 事前に家でクレートに慣らしておきたい
ここは「買う」に一票入れたいところです。 理由は慣らし期間です。当日はじめて入る箱と、家で1か月寝ていた箱では、犬にとっての意味がまったく違います。中に自分のにおいのついたタオルを入れられるのも、借り物ではやりにくいところです。
買う場合、JALはIATA基準に準拠したクレートを条件にしていて、ソフトクレートと折り畳み式は使えないと明記しています。硬質プラスチックの、上下がボルトで留まるタイプを選ぶことになります。航空機用のペットクレートを楽天で探す
当日の流れと、つまずきやすいところ 🏥
同意書・確認書は、家で印刷して書いていってください。 これが最大の時短です。ソラシドエアの公式ページには、こう書かれています。
ペットをお預けのお客様は同意書の提出が必要になるため、お手続きはお早めにお済ませください。事前に同意書をダウンロードし、印刷してご記入の上、当日空港カウンターへお持ちください。
スカイマーク、AIRDO、スターフライヤーも同様に、事前ダウンロードして記入し、当日持参する運用です。
締切時刻は会社でばらつきます。AIRDOは「出発時刻の30分前までにお預けください」、JALとスカイマークは40分前。ここを見落として、通常の保安検査ぎりぎりに着くと間に合いません。
そして、当日の体調です。スターフライヤーの公式ページには、ペットが「食欲がなく、元気がない」「呼吸が荒く、心拍数が上がっている」状態では預けられない旨の記載があります。JALのページにも、ぐったりしている・呼吸が荒い・足取りがふらつく・震えが激しい、といった状態に触れた記述があります。
つまり、当日その場で断られる可能性が普通にあります。 前日から食欲が落ちていたら、無理に空港へ向かう前に、かかりつけの獣医師に電話で相談してみてください。
よくある質問
Q. 貨物室は暗いんですか。寒くないですか。
JALのページには、貨物室は客室と同じように温度・湿度が管理されているが、季節の影響を受けることがあるという趣旨の記載があります。スカイマークの公式ページにも「空調のある飛行機の貨物室にお乗せします。ただし、飛行中、貨物室内の照明は消え、暗室となります」とあります。暗いことは各社が明記している事実なので、暗い場所が苦手な子は、そこも含めて獣医師や家族と相談してください。
Q. 短頭種でも、冬なら預けられますか。
ANA・スターフライヤー・ソラシドエア・AIRDOのお預かり中止期間は5月1日〜10月31日と書かれているので、11月〜4月はその制限の外です。ただしスカイマークは通年でお断りしています。会社によって答えが違うので、乗る会社の公式ページを確認してください。
Q. 「ミックス犬」なら大丈夫ですか。
見た目だけでは犬種を判定しづらいため、扱いは会社によって異なります。血統書がある場合はその犬種名で判断されるのが基本です。判断に迷う場合は、予約前に航空会社へ直接確認するのが確実です。
Q. 中型犬・大型犬は乗せられますか。
貸出ケージの上限で決まります。ANA・ソラシドエア・AIRDOはLL(65×95×70cm)、JALはXLまで用意があります。一方スカイマークは51cm×69cm×48cmが上限で、ペットとケージの合計32kgまで。大型犬を運ぶなら、まずケージサイズから航空会社を絞るのが早いです。
Q. LCCでも乗せられますか。
この記事で扱った6社以外の選択肢を検討する場合も、①犬種の制限、②ケージの上限サイズ、③締切時刻の3点を、その会社の公式ページで先に見てください。
Q. 料金は往復で計算するんですか。
各社とも「1区間1ケージあたり」です。乗り継ぎがある場合は区間ごとにかかります。ソラシドエアは「乗り継ぎ利用の場合、路線とは出発地から目的地までを指し、当該料金額を申し受けます」と、区間の数え方まで明記しています。ここは会社ごとに定義が違うので、乗り継ぎ便を取る前に確認しておくと安心です。
この記事のまとめ
- 料金は片道5,500〜7,700円が相場。 JALは事前支払いで安くなり、当日空港との差は2,200円ほど(2026年9月7日時点)
- 短頭犬種13犬種は、ANA・スターフライヤー・ソラシドエア・AIRDOで5月1日〜10月31日がお預かり中止。 半年間の窓が閉じます
- スカイマークは短吻種を通年お断り。 期間の問題ではなく、犬種で最初から対象外になります
- 「ミニチュア」が付いても対象。 ミニチュアブルドッグなども中止対象と明記されています
- 中型犬以上はケージの上限サイズで会社が絞られる。 ANA・ソラシドエア・AIRDOはLL、JALはXLまで
- 手荷物(旅客)と貨物(カーゴ)は別規定。 ネットで見かける「◯◯社は△△犬種不可」は、貨物側の話であることがあります
次に取る行動を1つだけ挙げるなら、血統書か動物病院のカルテで、うちの子の正式な犬種名を確認することです。 「シーズーっぽいミックス」なのか「シー・ズー」なのかで、選べる航空会社が変わります。そこが決まってから、路線と日程を組んでください。
料金や条件は変わります。この記事の内容は2026年9月7日時点で各社の公式ページを確認したものです。予約の直前に、もう一度ご自身の目で公式ページを見てください。そして、うちの子の体調に少しでも不安があるときは、飛行機に乗せる前にかかりつけの獣医師に相談してください。
調べたもと(出典 13件)
- ペットをお連れのお客様(国内線)ANA(全日本空輸)・確認日 2026-09-07
- 国内貨物 夏期短頭犬の受託停止期間についてANA Cargo・確認日 2026-09-07
- 貨物扱いの動物(ペット)輸送について(国内)ANA Cargo・確認日 2026-09-07
- 貨物室へのお預け(ペット)スターフライヤー・確認日 2026-09-07
- FLY WITH PET! ペットの客室同乗サービススターフライヤー・確認日 2026-09-07
- 国内線:よくある質問「ペットを預ける場合、料金はいくらですか。」スターフライヤー・確認日 2026-09-07
- ペットについて|手荷物についてソラシドエア・確認日 2026-09-07
- 各種料金のご案内ソラシドエア・確認日 2026-09-07
- ペット|手荷物AIRDO・確認日 2026-09-07
- ペット料金・快速宅空便の料金改定についてAIRDO・確認日 2026-09-07
- ペットのお預かり|手荷物スカイマーク・確認日 2026-09-07
- 犬種別犬籍登録頭数一般社団法人 ジャパンケネルクラブ・確認日 2026-09-07
- 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(平成14年環境省告示第37号/最終改正 平成25年環境省告示第82号)環境省・確認日 2026-09-07
価格や条件は変わることがあります。購入前に各公式ページで、体のことはかかりつけの獣医師にご確認ください。 調べ方と広告の扱いは運営者情報・編集方針に書いています。