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【2026年版】無添加ドッグフードおすすめ比較|定義と1kcal単価

ペットフードの「無添加」には業界ルール上の定義があります。公正競争規約の条文を確認し、公式ページで原材料を確認できた4製品を1kcalあたりの値段で横並びにしました。人の食品のルールとの違いも整理します。

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ドライフードと生の食材を並べた台所とプードル
この画像はAIで生成したイメージです。実在の場所・書類・製品を撮影したものではありません。

「無添加」と大きく書かれた袋。じゃあ何が入っていないの、と裏返した経験、ありますよね。

結論から言うと、ペットフードの「無添加」には定義があります。ただし国の法律ではなく、業界の自主ルールです。その条件は、思っているよりずっと具体的です。

この記事では条文をもとに、4製品を1kcalあたりの値段で並べます。順位の付け方も、比較の物差しも先に出しますね。

この記事の目次
  1. 時間がない人向け:3行の結論
  2. 「無添加」に定義はあるのか:あります、ただし国のルールではありません
  3. 「ナチュラル」のほうが、実は定義がはっきりしている
  4. 比較表:公式ページで確認できた4製品
  5. 月にいくらかかるのか:平均4,183円と比べてみる
  6. 1位:ニュートロ ナチュラル チョイス(ドライ)
  7. 2位:PETOKOTO FOODS フレッシュドッグフード ビーフ(冷凍ウェット)
  8. 3位:ブッチ ブラック・レーベル(ウェット)
  9. 4位:このこのごはん(ドライ)
  10. 一次情報:人の食品とペットフードで、ルールがこれだけ違う
  11. 消費者庁のガイドラインは、犬のフードには効いていない
  12. 公正競争規約は「参加している事業者」にしか及ばない
  13. 「通常使わないもの」の不使用を強調するのは、逆に不当表示
  14. そのうえで:合成の酸化防止剤は、日本では上限つきで合法
  15. メーカー側の言い分も、一応読んでおく
  16. 統計で見ると、日本の犬の主食はまだ圧倒的にドライ
  17. よくある質問
  18. 「無添加」と書いてあれば、添加物はゼロですか?
  19. 総合栄養食で「添加物ゼロ」はあり得ますか?
  20. 酸化防止剤が入っていないフードのほうが安全ですか?
  21. 「ヒューマングレード」「グレインフリー」はどう見ればいいですか?
  22. 高い無添加フードに切り替える価値はありますか?
  23. まとめ:袋を裏返す前に、表を見る
  24. 楽天で探す

時間がない人向け:3行の結論

  • 1kcalあたりの値段を抑えつつ、表示の裏が取れるものが欲しい → ニュートロ ナチュラル チョイス。今回の4製品で唯一、業界ルールが求める但し書きを袋と公式ページに明記しています
  • 何を使っていないかを1つずつ確認したい → PETOKOTO FOODS。不使用の対象を10項目、原材料の配合%まで公開。ただし1kcalあたりの値段は最安の約5倍
  • ドライを食べなくなった犬に、対象が明示されたウェットを → ブッチ ブラック・レーベル。要冷蔵で開封後10日という制約とセットです

注目してほしいのは、1位が「無添加」とうたっていないフードだということ。理由は本文で。

「無添加」に定義はあるのか:あります、ただし国のルールではありません

犬のフードには、ルールが2階建てで乗っています。

1階がペットフード安全法。正式名称は「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」です。環境省と農林水産省が所管し、対象は犬用と猫用のフードだけ。有害なフードの製造・輸入・販売を禁止し、問題があれば国が廃棄や回収を命令できます。

2階が「ペットフードの表示に関する公正競争規約」。景品表示法にもとづき、公正取引委員会と消費者庁が認定した業界ルールです。運用はペットフード公正取引協議会。最新版は令和6年9月30日認定、令和6年10月1日施行です。

「無添加」を決めているのは、この2階のほうです。

規約の第8条は、次の用語を使うなら施行規則に従えと定めています。

(1) 特定の栄養成分の含有の有無又は量の多寡(「高」、「豊富」、「含む」、「強化」、「ゼロ」、「低」、「減」等)の用語 (2) 「推奨」又はこれに類する用語 (3) 「受賞」又はこれに類する用語 (4) 「無添加」、「不使用」又はこれらに類似する用語 (5) 「ナチュラル」、「ネーチャー」又はこれに類似する用語

つまり「無添加」は野放しの言葉ではありません。ちゃんと名指しされています。

袋に「無添加」「不使用」と書きたい 施行規則 第7条第4号 前提:何が無添加なのか、原材料名等を明確に併記すること 「無添加」だけ大きく書く、は認められない ア:添加物以外の原材料 例)小麦不使用、とうもろこし不使用 フードの「全ての製造工程」で 使っていないと確認できること 自社工程だけの確認では足りない イ:添加物 例)着色料無添加、保存料不使用 「添加物便覧」記載のものを 一切使っていないと確認できること 加工助剤・キャリーオーバー・栄養強化目的も含む 出典:ペットフードの表示に関する公正競争規約施行規則 第7条第4号

条文をそのまま引くと、こうです。

(4) 「無添加」、「不使用」又はこれらに類似する用語は、無添加である原材料名等が明確に併記され、かつ、当該原材料につき、次のア又はイの基準を満たす場合に限り、表示することができる。 ア 添加物以外の原材料に係る表示については、ペットフードの全ての製造工程において当該原材料が使用されていないことが確認できる場合 イ 添加物に係る表示については、当該添加物につき、ペットフードの表示のための添加物便覧に記載された添加物(加工助剤、キャリーオーバー及び栄養強化目的で使用されるものを含む。)を一切使用していないことが確認できる場合

この「イ」、かなり厳しい条件です。加工助剤とキャリーオーバーまで含めろと書いてあるからです。

キャリーオーバーは、原材料に元から入っていた添加物のこと。たとえば仕入れた鶏脂に酸化防止剤が入っていたとします。製造工程で何も足していなくても、そのフードには酸化防止剤が持ち込まれています。

「イ」の基準は、そこまで確かめずに「酸化防止剤不使用」と書くな、という意味です。人の食品のルールとほぼ同じ厳しさ。この点では人の食品より先を行っているところすらあります。

「ナチュラル」のほうが、実は定義がはっきりしている

同じ第7条の次の号、「ナチュラル」の条件のほうが具体的です。

(5) 「ナチュラル」、「ネーチャー」又はこれらに類似する用語は、化学的合成物及び着色料を使用していないものに限り、表示することができる。ただし、総合栄養食、療法食及び総合栄養食基準を満たす旨を表示する間食については、栄養バランス上欠かせないビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類のみに化学的合成物を使用しているもので、以下の各条件を満たす場合に限り、表示することができる。

条件は2つです。

  • ア:ビタミン類・ミネラル類・アミノ酸類にだけ化学的合成物を使っている旨を、「ナチュラル」等に関するいちばん目立つ表示の4分の1以上のフォントサイズで明瞭に併記すること。内容量500g以下は6ポイント、500gを超えるものは8ポイントを下回らないこと
  • イ:油脂の酸化防止に、エトキシキン、BHA、BHT等の合成の酸化防止剤を使っていないこと

フォントサイズが4分の1以上、ポイント数まで指定。表示ルールとしては、かなり踏み込んだ具体性です。

しかもこれは店頭で自分の目で確かめられます。「ナチュラル」と書いてある総合栄養食を手に取ってみてください。近くに小さく「栄養強化のため合成ビタミン・ミネラル・アミノ酸使用」といった但し書きがあるか。無ければ、ルールどおりではない可能性があります。

実際、今回いちばん高く評価したニュートロのナチュラル チョイスは、商品ページに ※栄養強化のため、合成ビタミン、ミネラル、アミノ酸使用 とはっきり書いています。条文を知ってから見ると、この一文の意味がまるで変わります。

選び方の基準

評価しているのは「無添加という言葉の使い方が具体的で、裏が取れるか」です。「犬にとって健康に良い順」ではありません。

フードが健康に与える影響は、犬の年齢・体質・持病・活動量で変わります。それを記事の順位で決めることはできません。今回の順位は、あくまで表示の透明度ランキングだと思ってください。

評価項目は5つです。

# 基準 確認するポイント
1 無添加の対象が明示されているか 規約が求める「無添加である原材料名等の明確な併記」があるか
2 原材料が全部わかるか 公式ページで記載順にテキストで読めるか。配合%まであれば加点
3 目的の表示があるか 総合栄養食か、間食か、その他の目的食か
4 価格が公式で確認できるか 通常価格と定期価格の両方。1kgあたり・1kcalあたりに換算できるか
5 弱点も開示しているか 保存条件、開封後の日数、使っている添加物の中身

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共通の物差しは1kcalあたりの値段です。ドライとウェットは水分量が全然違いますよね。1kgあたりの価格で並べると、意味のない比較になります。ドライは水分10%以下、ウェットは70〜75%。同じ1kgでも中身が違います。

比較表:公式ページで確認できた4製品

価格・スペックは2026-08-19時点の各社公式ページの情報です。

製品 タイプ 内容量・価格 1kgあたり kcal/100g 1kcalあたり 「無添加/不使用」の対象
ニュートロ ナチュラル チョイス 超小型犬4kg以下用 成犬用 チキン&玄米 ドライ 800g ¥1,944 約¥2,430 370 約¥0.66 「無添加」の語は前面に出さず。「ナチュラル」の但し書きを併記
ニュートロ ナチュラル チョイス 小型犬用 成犬用 チキン&玄米 ドライ 1kg ¥2,319(セール価格) 約¥2,319 ― ― 同上
ブッチ ブラック・レーベル ウェット 800g ¥1,650(定期¥1,485) 約¥2,063 116 約¥1.78 糖類、小麦、グルテン、イースト、合成色素、人工調味料・合成香料、エトキシキン、プロピレングリコール
このこのごはん ドライ 1kg ¥3,278(定期) 約¥3,278 ― ― 香料、着色料、保存料、防カビ剤、増粘剤、発色剤、酸化防止剤(BHA・BHT)
PETOKOTO FOODS フレッシュドッグフード ビーフ ウェット(冷凍) 100g×24 ¥12,980(定期) 約¥5,408 158 約¥3.42 着色料、発色剤、香料、保湿剤、乳化剤、増粘安定剤、凝固剤、pH調整剤、保存料、酸化防止剤

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1kcalあたりで並べると、最安と最高で5倍以上の開きがあります。1kgあたりだと2.2倍程度に見えますよね。水分を無視した比較は、それだけ実態からズレます。

1kcalあたりの値段(2026-08-19時点/公式価格から算出) 水分量が違うので、1kgあたりではなくカロリー単価で並べています ニュートロ(ドライ) 約0.66円 ブッチ(ウェット) 約1.78円 最安の約2.7倍 ペトコト(冷凍) 約3.42円 最安の約5.2倍 価格は税込。ニュートロは800g、ブッチは通常価格、ペトコトは24パック定期の1パック単価から算出

月にいくらかかるのか:平均4,183円と比べてみる

ペットフード協会の令和6年 全国犬猫飼育実態調査によると、市販の犬主食用ドッグフードの月額支出は平均4,183円、中央値3,000円(n=1,146)。中央値のほうが低いのは、一部の高額購入者が平均を引き上げているからです。

この数字を物差しに、さっきの1kcal単価をかけてみます。

犬の1日の必要カロリーは、「体重の0.75乗×70」で安静時のエネルギー量を出します。そこに活動量の係数をかけて見積もるのが一般的です。去勢・避妊済みの成犬でおおむね1.6程度。5kgの成犬でざっくり370kcal前後になります。ここでは比較のための共通の仮定として、この数字を使います。

製品 5kgの成犬・1日370kcal換算の月額 平均4,183円との比
ニュートロ ナチュラル チョイス 約7,300円 約1.8倍
ブッチ ブラック・レーベル 約19,700円 約4.7倍
PETOKOTO FOODS 約38,000円 約9.1倍

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ここで一度立ち止まってください。

必要カロリーは年齢・避妊去勢の有無・活動量・体格で大きく変わります。この計算は製品同士を同じ条件で比べるためのもの。あなたの犬の適正量ではありません。実際の給与量は各社の給与量表と、かかりつけの獣医師に確認してください。

そのうえで言うと、ウェットや冷凍を主食100%で使うと平均の5〜9倍になります。買う前に知っておきたい事実ですよね。この手のフードはドライへのトッピングで使われることも多く、その場合はもちろん金額が下がります。

ちなみに同じ調査の時系列だと、犬の主食用フードの月額は2020年3,304円 → 2024年4,183円。5年で約27%上がっています。フード代は静かに上がり続けています。

1位:ニュートロ ナチュラル チョイス(ドライ)

「無添加」と書いていないのに1位。理由はここです。

商品ページには、こう書いてあります。

※栄養強化のため、合成ビタミン、ミネラル、アミノ酸使用

さっき見た施行規則第7条第5号アが求める、まさにその但し書きです。「ナチュラル」と名乗る総合栄養食は、合成のビタミン・ミネラル・アミノ酸を使うなら、目立つ表示の4分の1以上のサイズで書かないといけない。それを実際に書いています。

つまりこの製品は、「うちは完全に自然由来です」とは言っていないわけです。合成のビタミンとミネラルは使っている、と自分から書いている。

原材料も、記載順にテキストで全部読めます(超小型犬4kg以下用 成犬用 チキン&玄米)。

チキン(肉)、チキンミール、オートミール、玄米、エンドウマメ、ラムミール、鶏脂、大麦、粗挽き米、タンパク加水分解物、米糠、ビートパルプ、亜麻仁、サツマイモ、ブルーベリー、リンゴ、ニンジン、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、酸化防止剤

酸化防止剤の中身もミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、クエン酸と明記。「酸化防止剤」とだけ書いて中身を伏せていません。ここが大きい。

成分値はたんぱく質25.0%以上、脂質16.0%以上、粗繊維5.0%以下、灰分10.0%以下、水分10.0%以下、代謝エネルギー370kcal/100g。

👍 向いている犬・飼い主

合成の酸化防止剤(エトキシキン・BHA・BHT)は避けたい家庭。でもコストは現実的に収めたい、という人ですね。1kcalあたり0.66円は今回の最安で、平均支出との差も1.8倍に収まります。ドライなので常温で扱いやすい。

📝 選ぶ前に知っておきたいこと

  • 「無添加」を売り文句にしていません。だから無添加フードを探している人の検索には、そもそも引っかかりません
  • 「チキンミール」「ラムミール」「タンパク加水分解物」は、何の部位をどう処理したものかまで書かれていません。ミールは肉を乾燥・粉砕したものですが、中身の透明度はPETOKOTOやブッチに劣ります
  • 小型犬用1kgはセール価格での表示です。通常価格とは異なる場合があります

価格と原材料はニュートロ公式ストアの商品ページで確認できます。

2位:PETOKOTO FOODS フレッシュドッグフード ビーフ(冷凍ウェット)

開示量だけなら、今回のダントツです。

不使用の対象がこれだけ並びます。

着色料、発色剤、香料、保湿剤、乳化剤、増粘安定剤、凝固剤、pH調整剤、保存料、酸化防止剤の添加物 一切不使用

10項目。加えてグルテンフリー、遺伝子組換え原材料不使用。規約が求める「無添加である原材料名等の明確な併記」を、これ以上ないくらい満たしています。

原材料は配合%つきで公開されています。

国産牛肉(32%)、国産卵(18%)、国産かぼちゃ(17%)、国産白米(14%)、国産にんじん(8%)、国産小松菜(4%)、すりごま(1%)、フィッシュオイル(1%)、亜麻仁オイル(1%)、寒天(0.2%)、ミネラル類、ビタミン類、ガラクトオリゴ糖液糖、ブロッコリースプラウト粉末、でんぷん分解物、乳酸菌、ビフィズス菌

%まで出しているフードは多くありません。ここは素直に評価できます。

成分値はたんぱく質9.2%以上、脂質8.0%以上、水分70.0%以下、100g中158kcal。総合栄養食で、AAFCO基準を満たすとしています。

👍 向いている犬・飼い主

ドライを食べなくなった犬、食が細い犬。何が入っていて何が入っていないか、1項目ずつ納得してから買いたい人。原材料の産地までこだわりたい人。

📝 選ぶ前に知っておきたいこと

  • コストが突出しています。 5kgの成犬に主食100%だと、月3万円台後半。平均支出の約9倍です
  • 冷凍保存が前提です。未開封で-18℃以下、冷蔵なら未開封10日以内、開封後は冷蔵保管。冷凍庫の容量を先に確認したほうがいいタイプですね
  • 「ミネラル類、ビタミン類」は使っています。総合栄養食である以上、ほぼ避けられません。「添加物一切不使用」の隣に原材料欄のビタミン類・ミネラル類が並ぶので、一瞬「あれ?」となるところです(栄養強化目的のものを添加物と呼ぶかは、表現の問題でもあります)

価格と原材料はPETOKOTO FOODSの公式商品ページで確認できます。

3位:ブッチ ブラック・レーベル(ウェット)

不使用の対象を具体的に書いている点は評価できます。

糖類、小麦、グルテン、イースト、合成色素および人工調味料・合成香料、エトキシキン、プロピレングリコール

エトキシキンとプロピレングリコールを名指しするのは実務的です。原材料も配合%つき。

ビーフ33%、ラム25%、チキン18.5%、フィッシュ(サバ/マグロ)、野菜類(ニンジン、エンドウ豆、コーン)、大豆、ココナッツ、穀物(米、コーン)、植物性繊維、凝固剤(カラギーナン等)、ケルプ、天然香料、ビタミン・ミネラル類

総合栄養食、原産国ニュージーランド。粗タンパク質10.5%以上、水分74.5%以下、116kcal/100g。

ひとつ、表示の読み方として押さえたい点があります。

この製品は「合成香料」不使用と書きつつ、原材料に「天然香料」が入っています。「凝固剤(カラギーナン等)」も使っています。

これは規約違反ではありません。規約の条件は「無添加である原材料名等が明確に併記され」ること。対象は明示されていますし、合成香料を使っていないのが事実ならそう書けます。

ただ、人の食品のルールで同じ書き方をしたら注意対象です。 消費者庁の「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を見てみましょう。無添加・不使用と一緒に「人工」「合成」「化学」「天然」を使う表示を類型2として挙げ、こう書いています。

人工、合成、化学及び天然の用語を用いた食品添加物の表示は適切とはいえず、こうした表示は、消費者がこれら用語に悪い又は良い印象を持っている場合、無添加あるいは不使用と共に用いることで、実際のものより優良又は有利であると誤認させるおそれがある。

さらに類型4は「〇〇無添加と表示しながら、〇〇と同一機能、類似機能を有する他の食品添加物を使用している食品への表示」。合成香料不使用と天然香料使用の同居は、まさにこの構図ですね。

ただ、このガイドラインはペットフードには適用されません。だから違反ではない。でも、読み手として知っておくと表示の見え方が変わります。

👍 向いている犬・飼い主

ドライを食べなくなった犬。ウェットの中では1kcalあたり1.78円で、PETOKOTOの約半分です。カラギーナンや天然香料が気にならないなら、コストと開示のバランスは悪くありません。

📝 選ぶ前に知っておきたいこと

  • 要冷蔵、開封後は10日以内。 800gを10日で使い切れる体格かどうかで、選べるかが決まります
  • トライアルセットのページは「無添加」の一語だけで、何が無添加なのかの併記がありません(個別商品ページには具体的に書かれています)。入口のページだけで判断すると、対象が分からないまま買うことになります
  • 「合成香料不使用」と「天然香料使用」の同居は、上に書いたとおりです

原材料と保存条件はブッチ・ジャパンの商品ページで確認できます。

4位:このこのごはん(ドライ)

不使用の対象を7項目挙げています。

香料・着色料・保存料・防カビ剤・増粘剤・発色剤・酸化防止剤(BHA・BHT)を使用していません

この書き方、細かいけれど良い点があります。「酸化防止剤(BHA・BHT)」と括弧で絞っているところです。

施行規則第7条第4号イは、添加物の「不使用」に厳しい条件を課します。便覧記載のその添加物を、一切使っていないと確認しろ、と。「酸化防止剤不使用」と丸ごと書くより、BHA・BHTと具体名を出すほうが確認しやすく、誤解も生まれにくい。丁寧な絞り方です。

1袋1kg。定期コース初回3,278円(税込、約15%off)、2回目以降も3,278円+送料850円。

👍 向いている犬・飼い主

小型犬向けの国産ドライを探している人。合成の酸化防止剤は避けたい人ですね。1kgという小さめの単位も、少食の犬には扱いやすいはずです。

📝 選ぶ前に知っておきたいこと

  • 原材料と成分表が画像でしか載っていません。 「全材料も公開します」とあり拡大画像で読めますが、テキストではないので検索も比較もしづらいところです
  • 価格が定期コース前提の表示です。通常購入価格は画像ボタンの中で、1回だけ試したい人には金額が読み取りにくい
  • 2回目以降は送料850円。1kg単位で毎月2〜3袋買うと、送料の比重が意外に効いてきます
  • カロリー(kcal/100g)が数値で出ていないため、1kcal単価の比較には入れていません

価格と内容はこのこのごはんの公式ページで確認できます。

一次情報:人の食品とペットフードで、ルールがこれだけ違う

消費者庁のガイドラインは、犬のフードには効いていない

2022年3月30日、消費者庁は「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を公表しました。「無添加」「不使用」の書き方を10類型に整理し、どれが表示禁止事項に当たるおそれが高いかを示したものです。移行期間を経て、2024年3月末までに表示の見直しが求められました。

10類型はこうです。

類型 内容
1 単なる「無添加」の表示
2 食品表示基準に規定されていない用語を使用した表示
3 食品添加物の使用が法令で認められていない食品への表示
4 同一機能・類似機能を持つ食品添加物を使用した食品への表示
5 同一機能・類似機能を持つ原材料を使用した食品への表示
6 健康、安全と関連付ける表示
7 健康、安全以外と関連付ける表示
8 食品添加物の使用が予期されていない食品への表示
9 加工助剤、キャリーオーバーとして使用されている(又は使用されていないことが確認できない)食品への表示
10 過度に強調された表示

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ただし、注意したいのは適用範囲です。

食品表示基準の規定に基づき、一般用加工食品の容器包装における、食品衛生法第4条第2項に規定する食品添加物の不使用表示について適用する。

一般用加工食品、です。ペットフードは食品表示法の対象ではないので、このガイドラインは適用されません。

人の食品では「単に無添加とだけ書く」(類型1)も「健康・安全と関連付ける」(類型6)も明確に注意対象です。なのに犬のフードには、その国のガイドラインが直接には及んでいない。

その穴を埋めているのが、業界の公正競争規約です。

人の食品 食品表示法/食品表示基準 第9条 (表示禁止事項) 消費者庁ガイドライン 10類型 令和4年3月30日/令和6年3月末までに見直し 「単なる無添加」も 「健康・安全と関連付け」も注意対象 対象:すべての食品関連事業者 ペットフード(犬・猫) ペットフード安全法 成分規格と表示9項目。無添加の規定なし 公正競争規約 第8条・施行規則第7条 令和6年9月30日認定/令和6年10月1日施行 対象の明確な併記が必要 加工助剤・キャリーオーバーも確認対象 対象:協議会に参加する事業者 「無添加」の書き方を全社に強制する国のルールは、ペットフードにはない

公正競争規約は「参加している事業者」にしか及ばない

ここが構造上、いちばん重要な点です。

公正競争規約は景品表示法にもとづく業界の自主ルールで、運用はペットフード公正取引協議会。違反があれば協議会が調査し、警告します。従わなければ100万円以下の違約金、除名処分、消費者庁長官への措置要求もあり得ます(規約第15条第2項)。

つまり、いちばん重い制裁は「除名」。裏を返すと、協議会に参加していない事業者には、この規約の縛りが直接には効かないということです。

海外から直接輸入されるフードや、通販専業の新興ブランドを見るとき。ここを頭の隅に置いておくといいですね。

「通常使わないもの」の不使用を強調するのは、逆に不当表示

施行規則第8条は、不当表示の類型としてこう挙げています。

ア 抗生物質など、ペットフードには通常使用されない原材料や添加物等について不使用、無添加である旨を強調することで、品質等が優れているかのように誤認されるおそれがある表示 イ 客観的根拠に基づかない「天然」、「自然」等の表示

協議会の「表示によく見られるNG集」にも例があります。缶詰やレトルトパウチでの「保存料不使用」表示です。これらの製品には、もともと保存料が使われないから。使っていないものを「不使用」と強調すると、他社より優れているように誤認させてしまう、という理屈ですね。

つまり「〇〇不使用」の項目が多いほど良いフード、ではありません。 そもそも使わないものを並べているだけ、というケースがあり得ます。

そのうえで:合成の酸化防止剤は、日本では上限つきで合法

「無添加」を探す動機の多くは、エトキシキン・BHA・BHTだと思います。日本ではどう扱われているのか。

「愛玩動物用飼料の成分規格等に関する省令」で、上限値が決まっています。

物質 規格値
エトキシキン(犬用) 75 g/t(=75μg/g)以下
エトキシキン・BHT・BHAの合計 150 g/t(=150μg/g)以下
亜硝酸ナトリウム 100 g/t(=100μg/g)以下

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同じ省令には、農薬(グリホサート15μg/g、メタミドホス0.2μg/gなど)の規格値も並びます。汚染物質(アフラトキシンB₁ 0.02μg/g、カドミウム1μg/g、鉛3μg/g、メラミン2.5μg/gなど)もです。

ここから読み取れることは2つ。

  1. 合成の酸化防止剤は、上限の範囲内なら日本で合法に使えます。 使っているフードが違法なわけではありません
  2. 一方で、上限があるということは、無制限ではないという判断が国によってなされているということでもあります

どちらを重く見るかは、飼い主の判断です。持病のある犬や、特定の成分に反応が出たことがある犬は、獣医師に相談してください。

メーカー側の言い分も、一応読んでおく

酸化防止剤を「悪」と決めつける前に、使う側の説明も読んでおきたいですよね。

ペットライン株式会社の解説はこうです。ペットフードは人の食事よりたんぱく質と脂質の割合が高い(犬は人の約4倍のたんぱく質が必要とされる)。脂質は時間がたてば酸化や劣化が避けられない。酸化が進むと健康にも悪い影響を及ぼすため、製造時の品質を維持する目的で酸化防止剤を使う——という説明です。

同社のよくある質問には、着色料についてこうもあります。

天然の原材料を使用しておりますので、使用する原材料の採れた場所や時期により、粒の色調にも差異がでてくる場合がございます。色調を調節するために一部のフードでは色素を使用しております。

色を揃えるために色素を使っている、と自分で書いています。犬は色でフードを選びません。つまりこれは飼い主向けの調整です。はっきり書いてあるぶん、判断はしやすい。

ペットフード協会も、添加物を「栄養添加物、品質保持の添加物、嗜好増進の添加物等」に分類しています。ペットフード安全法で科学的知見に基づき上限値が定められている、という説明です。「ペットフードの表示のための添加物便覧」も同協会が作成していて、規約の「無添加」条件が参照しているのはこの便覧です。

統計で見ると、日本の犬の主食はまだ圧倒的にドライ

もうひとつ、令和6年の全国犬猫飼育実態調査から。

犬の主食のフードタイプ別利用比率(n=1,213)は、市販のドライタイプが平均70.89%。「フードのほぼ全て(90%以上)」がドライという飼い主が48.0%と、半分近くを占めます。市販のウェットタイプは平均10.75%、手作りの犬用食事は5.36%。

この記事で紹介した冷凍・ウェット系は、市場全体で見ればまだ少数派の選択肢です。「みんなが移行しているから」ではなく、自分の犬に合うかで決める領域ですね。

よくある質問

「無添加」と書いてあれば、添加物はゼロですか?

いいえ。規約が求めているのは「無添加である原材料名等の明確な併記」です。「何が無添加なのか」を書いたうえで、その対象について基準を満たしていればいい。「着色料無添加」は着色料を使っていないという意味で、他の添加物の話ではありません。

袋の「無添加」の隣に、対象が書かれているかを見てください。書かれていなければ、何が無添加なのかは分かりません。

総合栄養食で「添加物ゼロ」はあり得ますか?

現実には、かなり難しいですね。総合栄養食は、それと水だけで必要な栄養が満たせる基準を満たす必要があります。そのためにビタミン類・ミネラル類・アミノ酸類を足すのが一般的だからです。今回の4製品も、PETOKOTO FOODSを含めて原材料欄にビタミン類・ミネラル類が並びます。

規約の「ナチュラル」の条件も、総合栄養食に例外を設けています。「栄養バランス上欠かせないビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類のみに化学的合成物を使用しているもの」という書き方。まさにこの現実を反映したものと読めます。

酸化防止剤が入っていないフードのほうが安全ですか?

そう単純には言えません。酸化防止剤は油脂の酸化を抑えるためのもの。入っていなければ酸化が起きにくいわけではなく、むしろ管理の責任が飼い主側に移ります。

酸化防止剤を控えたフードを選ぶなら、

  • 小さい袋を買って早く使い切る
  • 開封後は密閉し、直射日光と高温を避ける
  • 給与量表を見て、1袋を何日で使い切る計算になるか先に確かめる

このあたりをセットで考えるほうが現実的です。PETOKOTO(冷凍・開封後は冷蔵)やブッチ(要冷蔵・開封後10日)が保存条件を強く指定しているのも、同じ理由からと考えられます。

「ヒューマングレード」「グレインフリー」はどう見ればいいですか?

「ヒューマングレード」は、公正競争規約に定義がありません。規約が使用基準を定めているのは「無添加」「不使用」「ナチュラル」「ネーチャー」、栄養成分の多寡を表す語、「推奨」「受賞」。ヒューマングレードは入っていません。

「グレインフリー」は穀物を使っていないという意味で、添加物とは別軸の話です。穀物と添加物は関係がありません。両方を「無添加」の一言でまとめている記事は、少し雑だと思ってください。

ちなみに規約第7条には、こんな規定もあります。「ビーフ」「チキン」「まぐろ」等の特定の原材料は、内容量の5パーセント以上使っていなければ、商品名・絵・写真・説明文にその原材料を使っている旨を表示してはいけない。パッケージに大きくチキンの写真が載っていたら、少なくとも5%は入っている、と読めます。

高い無添加フードに切り替える価値はありますか?

判断材料だけ置きますね。

  • 市販の犬主食用ドッグフードの月額支出は平均4,183円、中央値3,000円(令和6年調査)
  • 今回の製品を主食100%で使うと、5kgの成犬でおよそ7,300円〜38,000円/月
  • 差額の年間換算は、いちばん安い選択肢との比較で約4万円〜約38万円
  • 一方、同じ調査では犬1頭あたりの獣医療費が年間平均58,722円

フードにお金を増やすのか、他に回すのか。持病がある犬、アレルギーが疑われる犬、シニア期の犬は、切り替える前に必ずかかりつけの獣医師に相談してください。フードの変更は、体調に影響が出ることがあります。

まとめ:袋を裏返す前に、表を見る

「無添加」に定義がないのではありません。定義はあるけれど、知らないと表示が読めない。ここが要点です。

店頭で使えるチェックは3つ。

  1. 「無添加」の隣に、対象が書いてあるか。 書いていなければ、何が無添加かは分かりません
  2. 「ナチュラル」と書いてある総合栄養食なら、小さい但し書きを探す。 「栄養強化のため、合成ビタミン、ミネラル、アミノ酸使用」のような一文があるか。文字サイズは目立つ表示の4分の1以上と決まっています
  3. 不使用の項目数を数えない。 缶詰の「保存料不使用」のように、そもそも使わないものを並べるのは、規約上むしろ不当表示にあたり得ます

この記事の順位は「表示の透明度」の順です。「犬の健康に良い順」ではありません。1位のニュートロが全員の正解でもないし、4位のこのこのごはんが悪いフードという意味でもない。小型犬に1kg単位が扱いやすい家庭なら、4位のほうが合うこともあります。

自分の犬の体格・年齢・体調と、続けられる金額。決めるのはそこです。

価格や原材料は変わります。数字はすべて2026-08-19時点のもの。購入前に、最新は公式サイトで確認してください。

楽天で探す

この記事で触れた種類のものは、楽天市場でまとめて比べられます。価格と成分表示は各商品ページで確認してください。

調べたもと(出典 21件)
  1. 公正競争規約に基づく必要表示事項及び表示制限についてペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  2. ペットフードの表示に関する公正競争規約・同施行規則(令和6年9月30日認定)ペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  3. 公正競争規約ペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  4. 表示によく見られるNG集ペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  5. 09.添加物について|表示の基礎知識ペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  6. 表示に関するQ&Aペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  7. 食品添加物の不使用表示に関するガイドライン(令和4年3月30日)消費者庁・確認日 2026-08-19
  8. 愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)環境省・確認日 2026-08-19
  9. ペットフード安全法基準規格等環境省・確認日 2026-08-19
  10. 愛玩動物用飼料の成分規格等に関する省令農林水産消費安全技術センター(FAMIC)・確認日 2026-08-19
  11. 令和6年 全国犬猫飼育実態調査「犬 飼育・給餌実態と支出」一般社団法人ペットフード協会・確認日 2026-08-19
  12. ペットフードと添加物一般社団法人ペットフード協会・確認日 2026-08-19
  13. ペットフードの表示一般社団法人ペットフード協会・確認日 2026-08-19
  14. ニュートロ ナチュラル チョイス 小型犬用 成犬用 チキン&玄米Nutro(マース ジャパン リミテッド)・確認日 2026-08-19
  15. ニュートロ ナチュラル チョイス 超小型犬4kg以下用 成犬用 チキン&玄米Nutro(マース ジャパン リミテッド)・確認日 2026-08-19
  16. フレッシュドッグフード ビーフPETOKOTO FOODS・確認日 2026-08-19
  17. ブッチ ブラック・レーベル 800gブッチ・ジャパン・確認日 2026-08-19
  18. 犬用・特別トライアルセットブッチ・ジャパン・確認日 2026-08-19
  19. このこのごはんこのこのトモニ・確認日 2026-08-19
  20. よくある質問ペットライン株式会社・確認日 2026-08-19
  21. ペットフードの添加物とは? ~品質を保持する目的で使用される添加物の役割~ペットライン株式会社・確認日 2026-08-19

価格や条件は変わることがあります。購入前に各公式ページで、体のことはかかりつけの獣医師にご確認ください。 調べ方と広告の扱いは運営者情報・編集方針に書いています。

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