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ドッグフード切り替え方法|7日間・10日間の割合とg数早見表

ドッグフードの切り替えを「新1:旧9」から10日かけて行う手順を、1日目〜10日目の混合比率と実際のg数まで落とし込んだ早見表にしました。環境省ガイドラインとメーカー公式で推奨日数が7日〜14日に割れている事実、中断して受診すべきラインもまとめています。

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新旧のフードを混ぜた2つの器と柴犬
この画像はAIで生成したイメージです。実在の場所・書類・製品を撮影したものではありません。
この記事の目次
  1. 結論から言うと、10日プランを基準にして、うんちを見ながら伸ばす
  2. 【早見表】10日プランの割合とg数
  3. 1日の給与量が120gの犬(体重5kgの成犬めやす)の場合
  4. 体重別・新フードのg数早見表
  5. 7日・10日・14日、どれが合うか
  6. 1位:10日プラン(1日ごとに10%ずつ)
  7. 2位:14日プラン(2日ごとに約15%ずつ)
  8. 3位:7日プラン(2日ごとに25%ずつ)
  9. 【一次情報】推奨日数はメーカー間で割れている
  10. 【一次情報】環境省ガイドラインが実は書いていること
  11. 1日量の計算式が載っている
  12. 給餌回数が変わることがある
  13. 水の量も見ておく
  14. 袋に書いてあることは、法律と規約で決まっている
  15. 【計算のワナ】カロリー密度が違うと、g換算がずれる
  16. 切り替えを中断して受診するライン
  17. 環境省ガイドラインが挙げている「犬で注意する点」
  18. 中断するときの具体的な動き
  19. 切り替えを始める前のチェックリスト
  20. よくある質問
  21. Q1. 混ぜずに、朝は新フード・夜は旧フードに分けてもいいですか?
  22. Q2. 新しいフードだけ残されてしまいます
  23. Q3. 途中でやっぱり元のフードに戻したくなったら、また10日かけるべき?
  24. Q4. 子犬の切り替えは何が違いますか?
  25. Q5. ドライからウェットに変えるときも、同じ割合表でいいですか?
  26. まとめ:g数まで決めてから始める
  27. 楽天で探す

結論から言うと、10日プランを基準にして、うんちを見ながら伸ばす

要点は3つです。

  • 健康な成犬で、フードの系統が近い(ドライ→ドライなど)なら:10日プラン。1日目に新フード10%、以降1日ごとに10%ずつ増やす
  • 子犬・シニア・お腹が弱い犬なら:14日プラン。2日ごとに約15%ずつ。環境省ガイドラインもシニア用への切り替えは「1〜2週間かけて」と書いています
  • 旅行・引っ越しなどで急ぐなら:7日プラン。ただし、7日が最短の目安です

そしてもう1つ。

切り替え中に下痢や嘔吐が出たら、切り替えを進めるのをやめてください。 「もう少しだから」と押し切らない。

「ドッグフード 切り替え」の解説は、%は書いてあるのにgが書いてないものがほとんどです。「1日目は10%」と言われても、うちの子は1日何g食べていて、その10%が何gなのか。そこを計算するのが面倒で、結局「だいたいで混ぜる」になる。だからこの記事は、そこを表にしました。


選び方の基準

日数と割合を並べる基準は、次の3つです。

基準 具体的に見たこと
公式の記述に沿っているか 環境省・メーカー公式が実際に何日と書いているか。書いていないことを足していないか
g数まで落とせるか 「%」で終わらず、体重から1日量、そこから各日のgまで出せるか
やめどきが決まっているか 体調が崩れたときに、どこで止めるかが手順の中に入っているか

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この3つで見ると、いちばん扱いやすいのが10日プランでした。理由は単純で、1日ごとに10%ずつ動くので、暗算できるからです。1日の給与量が120gなら、1日目は12g、2日目は24g。表を見なくても計算できる形は、続けやすさが違います。

ただし、10日プランがすべての犬にとっての正解ではありません。 子犬やシニアなら14日プランのほうが合いますし、これは後の章で分けて書きます。


【早見表】10日プランの割合とg数

まず全体像です。10日間で新フードの割合がどう動くかを1枚にしました。

10日プラン:新しいフードの割合 1日目 2 3 4 5 6 7 8 9 10日目 10% 50% 100% 塗りつぶし部分が新しいフード。白い部分が今までのフード

1日の給与量が120gの犬(体重5kgの成犬めやす)の場合

いちばん多いサイズを例にします。成犬・体重5kg・ドライフード(360kcal/100g)で、1日の給与量が約120g。これを1日2回に分けている前提です。

環境省ガイドラインは、犬について「成犬では1日分を2回に分けて与えましょう」「子犬の場合は、1回に食べられる量が少ないため、4回程度に分けて与えましょう」と書いています。

日 新フード 今までのフード 新フードg 旧フードg 1回あたり(新/旧)
1日目 10% 90% 12g 108g 6g / 54g
2日目 20% 80% 24g 96g 12g / 48g
3日目 30% 70% 36g 84g 18g / 42g
4日目 40% 60% 48g 72g 24g / 36g
5日目 50% 50% 60g 60g 30g / 30g
6日目 60% 40% 72g 48g 36g / 24g
7日目 70% 30% 84g 36g 42g / 18g
8日目 80% 20% 96g 24g 48g / 12g
9日目 90% 10% 108g 12g 54g / 6g
10日目 100% 0% 120g 0g 60g / 0g

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1回あたり6gとか12gという数字を見て、「これ、量れるのか?」と思った方。そこが最初の関門です。 キッチンスケールで0.1g単位まで追う必要はありませんが、1g単位で量れるスケールがあると、1日目・2日目がぐっと楽になります。目分量だと、初日にいきなり30gくらい混ざっていた、ということが起こりえます。

体重別・新フードのg数早見表

自分の犬の1日量に置き換えるための表です。1日の給与量は、環境省ガイドラインに載っている犬のカロリー必要量(成犬=体重kgの0.75乗×係数132)と、ドライフード360kcal/100gから逆算した参考値です。

日 新の割合 3kg
(約85g/日)
5kg
(約120g/日)
10kg
(約205g/日)
20kg
(約345g/日)
30kg
(約470g/日)
1日目 10% 9g 12g 21g 35g 47g
2日目 20% 17g 24g 41g 69g 94g
3日目 30% 26g 36g 62g 104g 141g
4日目 40% 34g 48g 82g 138g 188g
5日目 50% 43g 60g 103g 173g 235g
6日目 60% 51g 72g 123g 207g 282g
7日目 70% 60g 84g 144g 242g 329g
8日目 80% 68g 96g 164g 276g 376g
9日目 90% 77g 108g 185g 311g 423g
10日目 100% 85g 120g 205g 345g 470g

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旧フードのgは、1日量から引き算するだけです。10kgの犬の3日目なら、205g − 62g = 143g。

ここで大事な留保をひとつ。この「1日量」は、あくまで計算上の参考値です。 環境省ガイドラインも「目安だけに頼らず、散歩等の運動量、体調などをよく観察して与える量を調節しましょう」と書いていますし、同じ体重でも必要カロリーには個体差があるとしています。

実際に使う1日量は、買ったフードの袋に書いてある給与量表示です。これは商品ごとに違います。ペットフード公正取引協議会の公正競争規約では、総合栄養食に「成長段階」と「体重ごとの給与量、給与回数」の表示が求められていて、「ペットフードの目的や、年齢、体重によって1日に与える量や回数も異なるので、文章、表、図などを組み合わせてわかりやすく表示する」と定められています。袋に必ず書いてある情報なので、まずそこを見てください。

上の表の使い方としては、袋の給与量に置き換えて「その10%・20%…」を出す、という形になります。


7日・10日・14日、どれが合うか

3つのプランを同じ項目で並べます。

7日プラン 10日プラン 14日プラン
進め方 2日ごとに25%ずつ 1日ごとに10%ずつ 2日ごとに約15%ずつ
1日目の新フード 25% 10% 10%
暗算のしやすさ しやすい いちばんしやすい しにくい
量る回数 4パターン 10パターン 7パターン
向いている犬 健康な成犬・同メーカー内の変更 健康な成犬全般 子犬・シニア・お腹が弱い犬
弱点 初日から25%は動きが大きい 10日ぶん旧フードを残しておく必要 旧フードの在庫が尽きがち
公式の裏付け ヒルズ「7日間以上」、ロイヤルカナン「1週間ほど」 ヒルズFAQ・ペットライン「7〜10日」 環境省Q&A「1〜2週間」(シニア用への切り替え)

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1位:10日プラン(1日ごとに10%ずつ)

👍 向いている犬・飼い主

健康な成犬。同じドライフード同士の変更。毎日フードを量る習慣がある人。

10日プランを1位にした理由は、「今日は何%」が日付とそのまま対応するからです。1日目=10%、5日目=50%、9日目=90%。カレンダーを見れば分かる。これは地味ですが、10日間続けるうえでかなり効きます。

もうひとつ、1日ごとに刻むので、変化の幅が小さい。1日で動くのは10%だけです。10kgの犬なら1日20gずつしか動かない。体調の変化があったときに、「どの日で崩れたか」も分かりやすくなります。

📝 選ぶ前に知っておきたいこと

旧フードを10日ぶん残しておく必要があります。逆算すると、10日プランの旧フード消費量は、1日量の約5.5日ぶん(90%+80%+…+10% = 450% = 4.5日ぶん、これに切り替え開始前の在庫が加わる)。旧フードが残り3日ぶんになってから新フードが届いた、という状況では、そもそも10日プランは組めません。 新しいフードを試すときは、旧フードが半分以上残っているうちに買っておく。ここ、意外と見落としがちです。

2位:14日プラン(2日ごとに約15%ずつ)

👍 向いている犬・飼い主

子犬、シニア、過去にフードを変えて軟便になったことがある犬。療法食への切り替えを獣医師から指示されている場合も、期間については獣医師の指示が優先です。

環境省ガイドラインのQ&A(Q7)は、シニア用フードへの切り替えについて「特に健康に留意しスムーズに切り替えを行えるよう、慣れた食餌に少しずつ混ぜて、1〜2週間かけて徐々に切り替える事をお勧めします」と書いています。公的資料が明確に「1〜2週間」と書いているのは、このシニアの項目です。

14日プランの具体例(1日量120gの場合):

日 新フード 新フードg 旧フードg
1〜2日目 10% 12g 108g
3〜4日目 25% 30g 90g
5〜6日目 40% 48g 72g
7〜8日目 55% 66g 54g
9〜10日目 70% 84g 36g
11〜12日目 85% 102g 18g
13〜14日目 100% 120g 0g

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📝 選ぶ前に知っておきたいこと

旧フードの必要量が10日プランよりさらに増えます。同じ量を2日続けるので暗算はしやすいのですが、「今日は何日目だっけ」が分からなくなりやすい。冷蔵庫にメモを貼るか、スマホのリマインダーを14日ぶん立てるほうが現実的だと思います。

3位:7日プラン(2日ごとに25%ずつ)

👍 向いている犬・飼い主

健康な成犬で、同じメーカー・同じシリーズ内での変更(成犬用→シニア用など)。旅行や引っ越しで日程に余裕がない場合。

日本ヒルズ・コルゲートの公式ページは「これまでのフードに新しいフードを混ぜ、7日間以上をかけて徐々にこれまでのドッグフードの量を減らし新しいドッグフードの割合を増やしていってください」と書いています。「7日間以上」という書き方なので、7日が下限という読み方になります。ロイヤルカナンの子犬向けFAQも、成犬用への移行について「徐々に混ぜながら1週間ほどかけて」としています。

7日プランの具体例(1日量120gの場合):

日 新フード 新フードg 旧フードg
1〜2日目 25% 30g 90g
3〜4日目 50% 60g 60g
5〜6日目 75% 90g 30g
7日目 100% 120g 0g

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📝 選ぶ前に知っておきたいこと

初日からいきなり25%です。 10日プランの1日目が10%であることを考えると、2.5倍。お腹が敏感な犬だと、ここで軟便が出ることがあります。7日プランを選ぶなら、初日〜2日目のうんちを特に注意して見てください。

そしてもう一度書きますが、「1位が全員の正解」ではありません。 8歳の小型犬でお腹が弱い子なら、10日プランより14日プランのほうが合います。


【一次情報】推奨日数はメーカー間で割れている

「切り替えは7〜10日」というのは、ネットの記事ではほぼ定型文のように出てきます。でも、公式に書かれている日数は揃っていません。

切り替え日数はどこも同じではない 7日 10日 14日 環境省ガイドライン 「1週間くらいかけて」 環境省Q&A(シニア用へ) 1〜2週間 ヒルズ(解説ページ) 7日間以上 ヒルズ(FAQ) 7〜10日 ペットライン(FAQ) 1週間〜10日 同じメーカーでもページによって書き方が違う

表にすると、こうなります。

発行元 ページ 書かれている日数 引用(要旨)
環境省 ペットフード・ガイドライン p.11「フードの切り替え方」 1週間くらい 「状態を見ながら、1週間くらいかけて新しいフードの割合を徐々に増やしましょう」
環境省 同 Q&A(Q4・療法食) 1週間くらい 「これまでのフードに少しずつ療法食を混ぜ、徐々にその量を増やしながら、1週間くらいかけて根気良く切替を行ってください」
環境省 同 Q&A(Q7・シニア用へ) 1〜2週間 「慣れた食餌に少しずつ混ぜて、1〜2週間かけて徐々に切り替える事をお勧めします」
日本ヒルズ・コルゲート ドッグフードの切り替え方 7日間以上 「7日間以上をかけて徐々にこれまでのドッグフードの量を減らし」
日本ヒルズ・コルゲート よくある質問 7〜10日 「少しずつ混ぜ、徐々に増やしながら7〜10日位かけて切り替えるとスムーズにいきます」
ペットライン よくある質問 1週間〜10日 「1週間から10日くらい時間をかけて切り替えてください」
ロイヤルカナン ジャポン 子犬のフードFAQ 1週間ほど 「徐々に混ぜながら1週間ほどかけて成犬用の食事に切り替えていきましょう」

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この表から読み取れることが2点あります。

1つめ。同じ日本ヒルズ・コルゲートの中で、ページによって書き方が違う。 解説記事では「7日間以上」、よくある質問では「7〜10日位」。矛盾しているわけではありません(7〜10日は7日以上に含まれます)が、読者が最初に当たったページによって、受け取る数字が変わります。

2つめ。「10日」を明示している公的資料が見当たらない。 環境省のガイドラインは、フードの切り替えについて3か所で触れていますが、いずれも「1週間くらい」または「1〜2週間」です。「10日」という数字は、メーカー側のFAQに出てくるもので、公的資料の側は「1週間」を基準に置いている。ネット上で当然のように流通している「7〜10日が定説」というのは、公的な線というより、メーカーの実務的な目安が広まったもの、と読むほうが実態に近そうです。

じゃあどう受け取ればいいのか。結論はこうです。

下限は7日。上限は決まっていない。長くするぶんには、どの資料も否定していない。

ヒルズは「7日間以上」と書いていて、上限は書いていません。環境省もシニアについては「1〜2週間」と、幅を持たせています。急ぐ方向には根拠がなく、慎重にする方向には根拠がある。 だからこの記事は、10日を基準にして「不安なら14日へ」という組み方をしています。

もうひとつ、日数以上に、どの資料も揃って書いていることがあります。 それは「急に切り替えないこと」と「その理由」です。

  • 環境省(p.11):「ある年齢になったからといって、急にその年齢用のフードに切替えるのはあまり良いことではありません。(食べなれていないフードに急に切替えると、吐いてしまったり、下痢をすることもあります。)」
  • ペットライン:「突然ペットフードを替えると、消化器に負担がかかり、下痢や嘔吐などの原因になる事があります」
  • ヒルズ:「突然フードを切り替えると、吐いたり、軟便になることがあります」

日数は割れているのに、「急に変えると吐く・下痢をする」という認識は完全に一致しています。 つまり、7日か10日かで悩むより、「一気に変えない」を守るほうが本質だ、ということだと思います。


【一次情報】環境省ガイドラインが実は書いていること

環境省のパンフレットには、ネットの切り替え記事ではあまり引かれていない部分に、切り替えの実務に直結することが書いてあります。

このパンフレットは、環境省自然環境局総務課動物愛護管理室が発行しているもので、監修にヤマザキ動物看護短期大学の教授や日本ペット栄養学会の会長が入り、ペットフード工業会・ペットフード公正取引協議会・日本ペット栄養学会が協力しています。業界と学会と役所が同じ机で作った資料、という位置づけです。

1日量の計算式が載っている

p.16の「カロリー必要量の計算法」に、こう書かれています。

犬の場合には、体重(kg)の0.75乗に各ステージにおける係数(離乳期では274、成長中期では200、成犬期では132)をかけることで計算します

つまり、成犬の1日必要カロリー = 132 × 体重(kg)^0.75。

同じページの表と突き合わせると、5kgで441kcal、10kgで742kcal、20kgで1,248kcal、30kgで1,692kcal。計算式と表がぴったり一致します。この記事のg数早見表は、この式を使って出しています。

面白いのは、離乳期が274、成長中期が200、成犬が132という係数の差です。同じ体重5kgでも、離乳期なら916kcal、成犬なら441kcal。2倍以上違う。 子犬用フードから成犬用フードへの切り替えが「量も一緒に変わる切り替え」であることが、数字で見えます。

給餌回数が変わることがある

p.6には、「成犬では1日分を2回に分けて与えましょう」「子犬の場合は、1回に食べられる量が少ないため、4回程度に分けて与えましょう」とあります。

子犬用→成犬用の切り替えでは、フードの中身だけでなく回数も変わります。 混合比率だけに気を取られていると、ここが抜けます。1日4回のまま新フードに切り替えて、そのあと別途2回に減らす。同時にやらないほうが、変化の原因を切り分けやすくなります。

水の量も見ておく

p.19に「犬と猫が1日に必要な水分量」の表があります。犬は体重5kgで370mL、10kgで630mL、20kgで1,060mL(フードから摂る水分を含む)。

そして「一般的に、健康な成犬や成猫が快適な温度条件下で暮らしている時の飲水量は、フードの乾物量(水分を除いた重量)の約2.5倍と言われています」という記述もあります。

これが効いてくるのが、ドライ→ウェットの切り替えです。 環境省の記述では、ドライフードの水分含量はおよそ10%、ウェットフードはおよそ75%。ドライからウェットに変えると、フードから入ってくる水分が大きく増えるので、飲む水の量は減ります。 切り替え中に「水をあまり飲まなくなった」と感じたとき、それが体調のせいなのかフードのせいなのか、この数字が判断材料になります。

袋に書いてあることは、法律と規約で決まっている

環境省のペットフード安全法のページによれば、この法律は2008年6月に成立、2009年6月1日から施行されています。基準・規格のページを見ると、表示の基準として名称、原材料名、賞味期限、事業者情報、原産国名の表示が求められています。

一方で、ペットフード公正取引協議会の公正競争規約では、それに加えて次の項目が必要表示事項になっています。

表示項目 根拠
名称(商品名) 安全法+規約
ペットフードの目的 規約
内容量 規約
給与方法 規約
賞味期限 安全法+規約
成分 規約
原材料名 安全法+規約
原産国名 安全法+規約
事業者の氏名又は名称及び住所 安全法+規約

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つまり、「1日何gを何回」という給与方法の表示は、法律ではなく業界の公正競争規約のほうで求められている項目です。協議会のページには「ペットフードの目的や、年齢、体重によって1日に与える量や回数も異なるので、文章、表、図などを組み合わせてわかりやすく表示する」とあります。

そして「総合栄養食」については、「成長段階」と「体重ごとの給与量、給与回数」の表示が必要で、分析試験または給与試験で基準適合を証明し、協議会に届け出ることが求められています。「総合栄養食」(それと水だけで健康を維持できるよう栄養バランスが調整されているフード、という意味です)という4文字は、任意に名乗れるものではないわけです。

切り替えの実務に落とすと、こうなります。

  • 新フードが「総合栄養食」かどうかを袋で確認する。 「間食」や「その他の目的食(一般食・副食など)」を主食として切り替えるのは、設計意図が違います
  • 新フードの袋の給与量表示を見て、1日量を出し直す。 旧フードと同じgではないことが多い
  • 療法食は別枠。 協議会の説明でも、療法食は獣医師の指導の旨を表示するカテゴリーです。切り替え方も期間も、獣医師の指示に従ってください

【計算のワナ】カロリー密度が違うと、g換算がずれる

「50:50で混ぜる」と言うとき、それはgの50:50なのか、カロリーの50:50なのか。

多くのメーカーの説明図は、見た目の量(=重量)で描かれています。それで基本的には問題ないのですが、新旧のフードでカロリー密度(100gあたりのkcal)が大きく違うと、切り替えの途中で1日の総カロリーがずれます。

具体例で見てみます。体重5kgの成犬、必要カロリーは441kcal/日とします。

旧フード 新フード
カロリー密度 360kcal/100g 420kcal/100g
1日の給与量 122g 105g

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5日目の50:50をどう作るかで、結果が変わります。

作り方 旧 新 合計カロリー 必要量との差
重量で半々(旧の1日量122gを半分ずつ) 61g(220kcal) 61g(256kcal) 476kcal +35kcal(約8%多い)
カロリーで半々 61g(220kcal) 53g(220kcal) 441kcal ±0

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1日あたり35kcalの差。10日間続くわけではないので大騒ぎするほどではありませんが、「切り替えたら太った」「切り替えたら軟便が続いた」の一因になりうるズレです。

じゃあどうすればいいか。シンプルなのは、「割合は新フードの1日量に対してかける」やり方です。

  • 新フードの袋の給与量を見る(この例なら105g)
  • 5日目 = 新フード105g × 50% = 53g
  • 旧フードは、旧の1日量122g × 50% = 61g

つまり、新旧それぞれの「1日量」を先に出しておいて、それぞれに同じ%をかける。 これなら合計カロリーはほぼ必要量に収まります。表を作り直す手間はありますが、電卓を1回叩くだけです。

なお、カロリー密度は袋に「代謝エネルギー ○○kcal/100g」などの形で書かれていることが多く、環境省ガイドラインの「表示の見方」にも「多くのフードではカロリー(kcal/kg)も表示されています」とあります。kcal/kg表記の場合は1000で割ると100g単位になります(3,600kcal/kg = 360kcal/100g)。


切り替えを中断して受診するライン

切り替えの記事は「様子を見ながら」で終わっているものが多いのですが、「どうなったら止めるのか」が決まっていないと、様子を見ることができません。

切り替え中に変化が出た まず、その日の割合を上げるのをやめる 形はあるが少しゆるい 元気・食欲はいつも通り 水様便・嘔吐が出た 食欲が落ちてきた 血便・嘔吐をくりかえす ぐったりしている 1段階戻す 前日の割合で2〜3日ステイ 切り替えを中断 動物病院に相談する 早めに受診 与えたフードと量を持参 判断に迷ったら、進めずに止めるほうを選んでください

環境省ガイドラインが挙げている「犬で注意する点」

環境省のパンフレットp.18には、飼い主が日頃から観察すべき項目として、犬について次のものが挙げられています。切り替え中に該当したら、それは「切り替えのせい」で片付けずに、獣医師に相談する材料です。

  • 食欲がない(正常な犬でもフードを1〜2日間食べない個体もいますが、積極的に食べない場合には病気の前兆と考えて良いでしょう、と記載)
  • 毛にツヤがない、ゴワゴワしている
  • 糞の中に粘液や血が混じっている
  • いつもより糞が臭い
  • おしっこに血が混じっている
  • 数日間にわたって嘔吐をくりかえす
  • お腹が膨れていて、触ると痛がる
  • 咳がひどい/鼻汁や涙を流す
  • 熱がある(犬の正常体温は38.0〜39.0℃、と記載)
  • 周りの状況に無関心になった/暗がりに隠れて出てこない

同じページには「日常の行動をよく観察しておくことで、病気の前兆を知ることが出来ますし、早めに獣医師に診てもらうことで、病状の悪化を防ぐことができます」「かかりつけの獣医師の電話番号をメモしておくと安心です」とあります。

新しいフードに変えたタイミングでこれらが出ると、原因をフードに帰しがちです。 でも、たまたま同じ時期に別のことが起きている可能性もあります。その切り分けは、飼い主だけでは難しい。 だから、判断を獣医師に渡すラインを、切り替えを始める前に決めておくのが現実的だと思います。

中断するときの具体的な動き

軟便が出た程度で、元気も食欲も普段通りの場合は、多くのメーカーが「1段階戻す」を案内しています。ペットラインは「徐々に切り替えるフードの割合を増やしていき」と段階的な進め方を示していますし、進めるのをやめて前日の割合に戻し、2〜3日そのまま様子を見る、という進め方が自然です。

下痢や嘔吐が出た場合は、割合を戻すかどうかより先に、切り替えを進めるのをやめて、動物病院に相談してください。 環境省ガイドラインも、療法食が食べられないケースについて「どうしても食べない場合は獣医師にご相談ください」としています。

受診するときに持っていくと話が早いのは、次の情報です。

持っていくもの なぜ役に立つか
新旧フードの袋(または写真) 原材料・成分・カロリーがそのまま伝わる
何日目に何%だったかのメモ 変化のタイミングと量の関係が分かる
うんちの写真、または実物 「ゆるい」の程度は言葉では伝わりにくい
直近の体重 給与量の妥当性を見てもらえる

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この記事は、切り替えの手順を整理したものであって、症状の原因を判断したり、受診の要否を決めたりするものではありません。 持病がある犬、投薬中の犬、子犬やシニアについては、切り替えを始める前の段階で、かかりつけの獣医師に相談されることをおすすめします。東京都保健医療局のページも、ペットの食事について「本等で調べたり、獣医師等に相談して、適切な食事を与えましょう」と案内しています。


切り替えを始める前のチェックリスト

計算に入る前に確認しておくと、途中で詰まりません。

  • 旧フードは何日ぶん残っているか。 10日プランなら旧フードの消費量は1日量の約4.5日ぶん。それ以上残っているか
  • 新フードは「総合栄養食」か。 袋の目的表示を見る
  • 新フードのカロリー密度は? kcal/100g または kcal/kg
  • 新フードの給与量表示は? 旧フードと同じgとは限らない
  • 給餌回数は変わるか。 子犬用→成犬用なら、4回→2回への変更が伴うことがある
  • 1g単位で量れるスケールはあるか
  • 切り替え開始前の体重を測ったか
  • 切り替え中に旅行・ペットホテル・トリミング・ワクチンの予定が入っていないか

最後の項目は地味に大事です。切り替えと同時に環境が変わると、うんちがゆるくなったときに原因が分かりません。 ワクチン接種の予定がある週は、切り替えを避けるほうが切り分けやすくなります。


よくある質問

Q1. 混ぜずに、朝は新フード・夜は旧フードに分けてもいいですか?

公式ページは、いずれも「混ぜる」を前提に書かれています。ALL動物病院グループの解説では、皿を分けると「今までのフードだけ食べて新しいフードだけを残す可能性があります」と、混ぜる理由が説明されています。

日本ヒルズ・コルゲートも「これまでのフードに新しいフードを混ぜ」と書いています。「割合」で管理する以上、実際に混ぜないと割合になりません。 朝だけ新フード、というやり方は、その日の後半で急に0%に戻ることになり、段階的とは言いにくくなります。

Q2. 新しいフードだけ残されてしまいます

環境省ガイドラインのQ4は、療法食を食べないケースについて「急にフードを切替えると、犬や猫は慣れないフードに戸惑い食べないことがあります」とし、少しずつ混ぜて1週間くらいかけて根気良く切替えるよう案内しています。そして「どうしても食べない場合は獣医師にご相談ください」で締めています。

日本ヒルズ・コルゲートのFAQには、ドライフードについて「最初の数回はおやつのように、キブルを手から少しずつ手で与えてみてください」という方法が載っています。

ここで気をつけたいのが、おやつで埋め合わせようとしないことです。環境省ガイドラインは間食について「1日あたりに必要なカロリーの20%以内に抑えることが大切です」と書いています。Q6でも「フードを食べなくてもおやつなどで栄養をとらせようとせず、次の食餌時間まで放っておくのも一つの方法です」としています。

Q3. 途中でやっぱり元のフードに戻したくなったら、また10日かけるべき?

「急に変えると吐く・下痢をする」という理由は、戻すときにも同じように当てはまります。 逆方向であっても消化器にとっては変化なので、段階的に戻すほうが理屈は通ります。切り替えの途中(たとえば5日目・50%)で止めているなら、そこから旧フード100%まで戻す幅は残り50%ぶんです。

なお、下痢や嘔吐が理由で戻す場合は、戻し方を自己判断する前に獣医師に相談してください。

Q4. 子犬の切り替えは何が違いますか?

3つ違います。

1つめ、時期。 ロイヤルカナン ジャポンの子犬向けFAQでは、成犬用への切り替え時期を、超小型犬・小型犬は10ヵ月齢まで(チワワ・ポメラニアンは8ヵ月)、中型犬は12ヵ月齢まで、大型犬は15ヵ月齢まで子犬用を主食に、としています。日本ヒルズ・コルゲートは「子犬は12ヶ月齢で成犬になる」という表現を使っています。犬種・体格で違うので、袋の表示とメーカーの案内を見てください。

2つめ、カロリー。 環境省ガイドラインの係数では、成長中期が200、成犬期が132。同じ体重でも1日必要カロリーが大きく変わります。フードを変えると同時に、量も見直す必要があります。

3つめ、回数。 環境省ガイドラインは子犬について「4回程度に分けて与えましょう」、成犬は「2回」。回数の変更もセットで起きます。

なお離乳食から普通食への切り替えについては、環境省Q&AのQ7が「生後約50〜60日位から普通食への切り替えを行ってください」「ドライフードをふやかして与えている場合は、歯が生え揃ってきたらふやかす時間を少しずつ短くして芯がのこる程度のものから徐々に慣らしていき、生後50日以降には少しずつ固形へ切り替えましょう」と書いています。

Q5. ドライからウェットに変えるときも、同じ割合表でいいですか?

gの割合表をそのまま使うと、量がかなりずれます。

環境省ガイドラインによれば、ドライフードの水分含量はおよそ10%、ウェットフードはおよそ75%。水分が多いぶん、同じgでもウェットのほうがカロリーが低くなります。 ドライ100gとウェット100gは、栄養的にはまったく別物です。

なので、ドライ→ウェットの場合は、この記事の「カロリー密度が違うと、g換算がずれる」の章のやり方をおすすめします。それぞれの袋の1日給与量を出してから、それぞれに同じ%をかける。 ドライの1日量が120g、ウェットの1日量が400gなら、5日目の50:50はドライ60g+ウェット200gです。

もう1つ。環境省ガイドラインは、ウェットフードについて「開封後は品質の変化が早いので、注意が必要です」、食べ残しは「そのままにしないで、すぐ片付けましょう」としています。混ぜたものを長時間置いておくのは避けたほうがよさそうです。


まとめ:g数まで決めてから始める

長くなったので、要点だけ。

  1. 10日プランを基準に。 1日ごとに新フードを10%ずつ増やす。1日量120gなら、初日は新12g+旧108g
  2. 子犬・シニア・お腹が弱い犬は14日プラン。 環境省ガイドラインもシニア用への切り替えは「1〜2週間」
  3. 7日が下限。 ヒルズは「7日間以上」、環境省は「1週間くらい」
  4. メーカー間で日数は7日〜14日に割れている。 ただし「急に変えると吐く・下痢をする」という認識は全社一致
  5. 新旧でカロリー密度が違うなら、それぞれの1日量に%をかける
  6. 下痢・嘔吐が出たら、進めるのをやめて獣医師に相談

この記事は、特定のフードをすすめるものでも、体調の判断をするものでもありません。 持病のある犬、投薬中の犬、療法食を使っている犬については、切り替えの日数も割合も、かかりつけの獣医師の指示が優先されます。

各社の案内内容は更新されることがあるので、実際に切り替える前に、公式サイトで最新の記載を確認してください。

楽天で探す

この記事で触れた種類のものは、楽天市場でまとめて比べられます。価格と成分表示は各商品ページで確認してください。

調べたもと(出典 11件)
  1. ドッグフードの切り替え方は?変えるときは期間を設けて少しずつ。日本ヒルズ・コルゲート株式会社・確認日 2026-08-19
  2. 飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~(第二版)環境省自然環境局総務課動物愛護管理室・確認日 2026-08-19
  3. 愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)環境省・確認日 2026-08-19
  4. ペットフード安全法基準規格等環境省・確認日 2026-08-19
  5. 公正競争規約に基づく必要表示事項及び表示制限についてペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  6. 03.ペットフードの目的について|表示の基礎知識ペットフード公正取引協議会・確認日 2026-08-19
  7. よくある質問(フードの切り替えについて)日本ヒルズ・コルゲート株式会社・確認日 2026-08-19
  8. よくある質問(ペットフードの切り替え方法は?)ペットライン株式会社・確認日 2026-08-19
  9. 子犬のフードに関するよくある疑問にお答えしますロイヤルカナン ジャポン・確認日 2026-08-19
  10. ペットの食事について東京都保健医療局・確認日 2026-08-19
  11. 犬や猫のフードの切り替えはどうしたらいい?切り替え方法や注意点を解説します!ALL動物病院グループ・確認日 2026-08-19

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